入試インフォメーション / ベストトピックス / ～令和７年度都立高校入試の平均点を振り返る～

2025年08月01日

～令和７年度都立高校入試の平均点を振り返る～

６月下旬に、東京都教育委員会から『令和７年度都立高校入試に関する調査報告』が発表されました。今年の平均点および昨年との差は、国語が75.0点（－0.9点）、数学が60.4点（－1.3点）、英語が63.7点（－3.2点）、社会が59.9点（＋4.4点）、理科が59.2点（－7.6点）となりました。単純に合計して考えた場合の平均点は、５科で318.2点（－8.6点）となりました。５科の平均点が９点近く下がったため、入試当日に目標としていた点数に少し届かなくても合格できた生徒さんも多いかと思います。
今回はとくに平均点が約８点下がった理科について内容を見てみたいと思います。

まず、以下が理科の得点分布です。

４４点～と７６点～の２か所にピークがあり、このようなデータは二(に)峰型(ほうがた)と呼ばれ、異なる性質をもつ集団が２ついることを示しています。つまり得意か不得意かということです。苦手な人の平均点はかなり低く、得意な子の平均点はそれなりに高いという二極化が起こっていることがわかります。では、なぜ今回そのような結果になったのかというと、考えられる一番の原因は完答で点をもらえるタイプの問題が多かったことでしょう。昨年は理科における完答形式は１問だけでした（２年前は４問）。しかし、今年は８問出題され、じつに３２点分を占めました。その結果、しっかり理解できている生徒からすれば完答形式でも難易度は変わらないものの、理解があまい生徒からすると、カンでの得点や、英語や国語のように２択までしぼっての得点はかなり厳しくなってしまい、結果として平均点が大きく下がったと考えられます。
ちなみに、完答形式が１１問も出題された2021年度の理科の平均点は47.8点と、明らかに平均点に影響することがわかります。

【入試に向けて】
上記に記したように、理科は年度により差はあれど複数の完答形式が出題されています。また、社会についてはここ数年は１０問前後（約５０点）が完答形式です。このことからも、理科と社会についてはしっかりと理解や暗記ができていないと得点が難しいことがわかります。そして、入試に出題される問題の約６５％は中１・２の範囲です。中１・２生の皆さんは受験はまだ先と思わず、理社の学習もおろそかにしないようにしましょう。

ベストでは中学生を対象に、「理社Ｐｌｕｓ」を実施しています。映像授業・ＡＩによる学力・目的別の問題で着実に力をつけられます。学校の内容を難しく感じている人や、はやめに入試対策を始めたい人はぜひ受講してくださいね！