学習塾ブログ / 英語が「得意」なみなさんへ

2022年09月28日

英語が「得意」なみなさんへ

中学生・高校生の進路相談を受けていると、たまに違和感を持つことがあります。

「英語が得意だから、将来英語の勉強がしたい」という類のもの。

もちろん、得意教科だからその分野を極めたいという気持ちは大いに理解できます。
以前よりも英語の学習内容が難しくなり、苦手とする人も増加する中、それに自信を持てるというのは大変素晴らしいですし、今後も努力を続けぜひその力を伸ばしてほしいと思います。

ただ、だからといって、将来勉強したいと思うことまでそれだけで決めてしまうのは、少し待った方がいと思うのです。

「計算が得意だから、数学を専門にする」
「足がはやいから、陸上選手を目指す」
「字がきれいだから、書道の先生になる」

もちろん、それでもいいのですが、どこか変な気がしませんか?

中学や高校で習う英語は、いわば「道具」です。
しかもその使い方の初級から中級あたりを習う程度です。
その「道具の扱い方」が上手だからといって、その「道具の勉強」をしたいと直結して考えるのは、やや早計ではありませんか。

足がはやければ、それを活かせる他のスポーツもあるはずですし、計算が得意でも数学の専門家になる能力があるかどうかは、また別の話ですよね。

実際、大学で希望通り英語の勉強を専門にしたまではよかったものの、その内容が思っていたものと異なり、少し後悔しているという話もいくつか聞いたことがあります。

もちろん、英語の勉強を専門にしたいと思う気持ちを否定したいのではありません。
言わずもがな、現代社会では、英語のリテラシー(読む力・書く力)を身につけることは大変重要ですし、身につけたその能力は、大きな「武器」となります。
そして、それはなにも英語の専門分野に限らず、多くの分野で活かせるものでもあります。

その上で英語という「武器」を活かし、自分は何がしたいのか、できるのかということをよく考えてから進路選択してほしいのです。
後悔しないために、です。

小平教室 高橋