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2024年10月01日

~ 都立高校推薦入試に向けて ~

今回は,約3ヶ月後に迫った都立高校推薦入試について,簡単な心構えと準備をまとめてみます。まず,令和7年度の都立推薦入試は【出願日は令和7年1月9日~16日】【試験日は令和7年1月26日・27日】に行われます。

今年のポイントは以下の通りです。

①インターネットを活用した出願および合否照会は継続して実施する
②コロナ禍において,感染拡大を防止する観点から中止していた集団討論は,今年も必要と判断した学校で実施する⇒(昨年は日比谷,竹早,深沢,鷺宮,西,北園,篠崎,調布南,東大和南,永山,足立工科,町田工科,東久留米総合の13校で実施)
③文化・スポーツ等特別推薦の基準に,大会の実績や,資格・検定
試験等の成績に関わる内容を含めず,「実績等を証明する書類等の写し」の提出も求めない
(東京都教育委員会HPより)

今春の入試では,推薦・一般入試ともに普通科の「男女別定員撤廃」が行われました。まだ詳細なデータは出揃っていませんが,一般に女子の方が内申は高く,面接の印象もよくなりがちのため,得点の半分を内申が占める推薦入試では女子の方が有利とみられています。受験関連の業者さんによると,実際にそのような結果になった学校もあったようですので,来春の入試でもその点に注意する必要がありそうです。ちなみに,「同じくらいの学力(偏差値)の生徒だと,男子より女子の方が内申が高い」ということは,「同じくらいの内申の生徒では,女子より男子の方が学力(偏差値)が高い」ということも言えますので,当日点が約7割を占める一般入試では,女子は慎重な準備が必要といえるでしょう。

さて,毎年1月の出願間近になってあせり出す受験生がいますが,準備不足だとボロが出てしまいがちです。中学校によっては,推薦入試の備えや対策が遅かったりすることもありますので,まずは入試当日,その場しのぎの対応にならないように,しっかり心構えをしておきましょう。直前で付け焼刃の準備をしても,受験校の先生方にはごまかせません。推薦を受ける可能性のある生徒さんは,その心構えとともに,まずは自分のことをよく見つめ直しておくことが必要ですね…。とはいっても具体的に何をしたらよいか分からない生徒さんも多いかと思います。以下にはその志願理由書(自己推薦書)の書き方や自己PRの仕方についてお伝えしておきます。

志願理由書(自己推薦書)の書き方

【Ⅰ】何を書くか考え,箇条書きにする
まずは思いつくまま項目を書き出してみましょう。『なぜ志望したのか』『どこが気に入ったのか』など,選んだ理由が中心でokです。

【Ⅱ】中心にするものを決め,順番を考えてみる
いくつか箇条書きにしたら,それらを全て盛り込んだり同じ比重で書こうとしたりせず,何を『メイン』にし,何を『サブ』にするかを決めてみましょう。例えば『部活動』と『教育方針』の2つが思いついたとします。メインにするのは『教育方針』として,『部活動』はサブとして書いてみてください。志願理由書であれば「もっとも強調したい理由」を,自己PRであれば「一番自信のあること」を中心にするといいでしょう。たくさんある場合についても多くても3~4つ程度にしてみてください。

【Ⅲ】具体的に4段構成にしてみる
①メインとする事柄を最初に書く
②メインの事柄について具体的なエピソードにふれて書く
③サブとなる事柄を付け加えて書く
④文章の最後は前向きな姿勢で締めくくるといった具合です。必ずしもこの形でなければならない理由はありませんが,基本形として覚えておくとよいと思います。

【Ⅳ】文章の量を調整し,完成させる
一通り考えがまとまり文章にできたら,志願理由書のコピーに書いてみてください。文章の量が多ければどこを残しどこを削るか,少なければもっと具体的にできるところはないか,などを考えて完成させてみましょう。

説得力のある志願理由・自己PRにする

【Ⅰ】できるだけ具体的に書く
校風や教育理念を理由にするなら,そのどんな点に魅力を感じたのか,学校はどのような取り組みをしているのかを書いてみましょう。部活動や学習面に力を入れたいのなら,その部活名や教科など具体的に取り上げるとよいと思います。説明会や文化祭でも,実際の説明された内容や「~祭」などの催し物の名前などです。

【Ⅱ】受験校の特徴を理解する
受験する学校の事もよく知らず思い込みだけで書いてはいけません。「先輩に聞いたから」だけも良くありませんね。しっかり自分の目で見聞きするのが大事です。学校ならではの特徴はもちろん,「本校の期待する生徒の姿」もしっかり確認しておきましょう。

【Ⅲ】自分の言葉で表現する
他人から聞いたことをそのまま書いたりパンフレットに載っていることをそのまま書いたりするのもよくないことがあります。もちろん相応の言葉遣いは必要になりますが,芯になるのは本人の意志や熱意です。思ったこと感じたことはストレートに表現することも大切です。

【Ⅳ】志望理由を高校生活とその未来に結びつける
志願理由は高校生活とその未来に結びつけて書いてみてください。中学校でやってきたことをしっかり書き,それに関連させて高校でやりたいことをはっきりアピールしてください。入学後のビジョンがない内容はインパクトも弱くなります。高校で何がしたいのか,将来何をしたいのかを前向きに書くことで印象もだいぶ変わってきます。

<注意点>
誤字脱字がないように意識してください。曖昧な漢字や意味の語句は辞書で調べましょう。そしてできるだけ漢字を使用すること。難しい漢字を無理に使うことはありませんが,中学校で学習した漢字は使用するようにしてください。
最後に読み手を意識して書くこと。欄全体のバランスを考え,上下どちらかに偏ったり,途中で字の大きさが変わったりしないよう注意してください。字もできるだけていねいに,かつはっきりと書くようにしましょう。

何かわからないことがあれば,早めに教室に相談してください。

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