学習塾ブログ / 年賀状

2022年12月07日

年賀状

12月25日までに出せば1月1日に届く年賀状。1月7日「松の内」までに届くようなら年賀状、1月7日を過ぎてしまうようなら寒中見舞いとなります。
何かと後回しになってしまいがちで、意外な人から届くことも多い年賀状。急いで返信なんてこともよくある話です。ただ、急いで返信するあまり、年賀状のNG・タブーとされる内容のオンパレードなんてことだけは避けたいですね。今回は年賀状のNG・タブーについていくつかふれたいと思います。

「新年あけましておめでとうございます」
まず、「新年あけましておめでとうございます」は間違い。と主張される人が多数のようです。
・「新年」と「あけまして」の意が重複するからという見方
・「あけるのは新年ではない」という見方
 (梅雨明け、連休明け、夜勤明け等からも「あける」のは新年ではなく旧年)
その他諸説あるようですが、上の2つ(特に重複)の理由から「新年あけましておめでとう」は単に「あけましておめでとう」にするか「新年おめでとう」にするのが無難という論調のようです。

「1月1日元旦 1月元旦」
これもよく指摘される年賀状のNGです。典型的な「重複」。これは、完全な誤用です。
元旦 = 元日の朝(「旦」は「朝・夜明け」の意)
馬から落馬する、後で後悔する、一番最初などといった表現に代表される二重表現、重複表現。正式には重言(じゅうげん・じゅうごん)と呼ばれ、本来誤用でありながら日常に溶け込んでいます。

「賀詞(がし)の重複と使うべき相手」
賀詞は、大きく分けて2つ。漢字のみで構成された賀詞(1文字、2文字、4文字)と、文章としての賀詞。
◆漢字1文字の賀詞
「寿」「福」「賀」「春」など
◆漢字2文字の賀詞
「賀正」「賀春」「迎春」「新春」「頌春(しょうしゅん)」など
◆漢字4文字の賀詞
「謹賀新年」「恭賀新春」「新春来福」など
◆文章としての賀詞
「あけましておめでとうございます」「新年おめでとうございます」「新春のお慶びを申し上げます」など
原則として、1文字、2文字の賀詞は、4文字の賀詞を略したものになり、「敬意」を含まず上司や先輩等、目上の人に使ってはいけないとされています。
「賀正」等が予め印刷されている年賀状に、「あけましておめでとうございます」と手書きをすることは、結構ありがちな間違いですので今一度ご確認ください。

「句点・読点」
年賀状には句読点をつけないというのが、正式で改まった形とされています。
その昔、日本語には句読点が存在せず、教育の普及に伴い誰でも文字を読めるよう区切り・
切れ目(句読点)が付けられるようになりました。
年賀状に限らず、慶事の挨拶状や表彰状などにおいては「喜ばしいことは区切りなく続いた方が良い」という意味合いから、句読点を用いない方が好ましいとされるようになったようです。

「去年(忌み言葉)」
去年の「去」は忌み言葉であるため、年賀状では昨年・旧年と表記する。これは有名な話ですね。では、「無」「別」「帰」「終」「切」「忙」の漢字はどうでしょうか。年賀状に限った忌み言葉ではありませんが、文中にさりげなく混ざっていてもおかしくない漢字たちです。清書する前に書く内容を確認してみましょう。

年賀状のNGやタブーは、相手からその間違いを指摘されることは、まずありません。
だから本人は、何年、何十年も気付かないままだったりします。年賀状のシーズン、「NG・タブー」について確認できましたでしょうか。皆様の送る年賀状が、素敵な新年の始まりとなりますことを願いまして。

小川教室 清田