学習塾ブログ / 作文を上手に書くには

2015年12月23日

作文を上手に書くには

先日の「作文講座」にたくさんの生徒が集まりました。また、作文添削講座も昨年を大きく上回る生徒さんが参加してきています。やはり作文力の重要性にみなさん気づき始めたようです。 いい傾向です。そういえば、ベストの各教室に「作文力 なぜ必要か?!」という掲示が張り出してありますが、そこには以下のような説明が出ています。

☆都立中高一貫校入試では、適性検査として文章表現力が問われます。
☆都立・県立入試では国語で作文が課され、理社では記述問題が増加中です。
☆都立自校作成校では推薦入試で小論文を課す学校が増えています。
☆将来の就職試験や社会に出てからも文書作成能力は大事です。
☆作文力は一生の財産となります。

今月はその作文について一言。手元に大手銀行の研究所が出している経営関連の冊子があります。ここで「書く力がつく基本」なる特集をしています。これを見ると企業に入社してもビジネスメールや報告書、企画書を書くのに苦労している人が多いことが分かります。そして、ここに出ている注意事項は「作文講座」で注意していることと当然の事ながら重なります。改めて、作文力は一生ものなんだと感慨深いですね。
この冊子では、注意点を3点にまとめています。「シンプルに書く」「正しく書く」「分かりやすく書く」です。それぞれいろいろ注意事項はありますが、ここでは「シンプルに書く」に関して少しふれてみます。
要するに「簡単に書け」ってことなんですね、これが結構難しい。生徒さんの作文を添削していてよく見かけるのが「私、僕大好き病」です。なんでも、初めに「私は」「僕は」で始め、やたらと「私は」「僕は」が出てくる作文がそれです。私自身小学生のときそういう作文を注意された記憶がある。例をあげると以下のようなものです。

before(添削前)
私は外国人に積極的に話しかけて、自分の伝えたいことが伝わったときは、自分の世界が広がったように感じる。

after(添削後)
自分から外国人に積極的に話しかけて、伝えたいことが伝わったときは、世界が広がったように感じる。

この冊子では、「削れる言葉は徹底的に削る」の例で以下の例が出ています。

before(添削前)
私は薬品メーカーで研究職をしています。職務の関係上、毎週、膨大な量の実験結果が得られるのですが、その結果を週報としてまとめ、金曜日に上司に文書で報告しなければなりません。

after(添削後)
私は薬品メーカーで研究職をしています。毎週得られる膨大な量の実験結果を週報としてまとめ、金曜日に上司に文書で報告しなければなりません。

やはり作文力はこうやってひとつひとつ添削を受けることが上達の近道です。

【塾長コラム】