深夜・夕方・未明

 一日のうちで時を表す表現はたくさんあります。深夜、未明、薄明、早朝、真昼、昼下がり、夕方、・・・。まあ、われわれ普通の人は、こういった表現は経験的に感覚的に遣っています。辞書をで調べて使用しているわけではない。それで日常困らないですから。ただ、国語の問題を読解するときにはある程度常識的な知識がないと困ります。

 

 今回はこのあたりを少し考えます。大体、夕方というのはいつからいつまでなのかというのもはっきしない。辞書には「日の暮れ方」などと漠然と書いてある。これでは太陽が完全に沈んだら、それは夕方ではなく夜なのかなという疑問も出てくる。しかし、日が沈んだ後の薄明かりの状況も夕方って普段言っていると思います。それで調べてみると、気象庁は気象情報で使用する用語のために定義しているとのこと。それによると、「夕方とは15時から18時」。まあ、基準は必要ですが、強引ですね。季節によって明るさが違いすぎる。

 

 ネットを見ていたら、天文学的には厳密に定義されていて、「夕方の終了は太陽が水平線よりも7度21分40秒下に沈んだ状態」とあった。書籍で確認していないが、何か根拠があるのだろう。要するに日が沈む前後35分くらいが夕方らしい。

 

 プルキニエ現象というものがある。人間の目独特の性質がある。暗いところで働く目の桿体細胞が青い波長の光に反応する性質からきている現象です。「夕方」「夜明け前」の世界が青っぽいのはこれがあるからです。だから、夕方の屋外のパーティーには青いドレスの方が映えるわけです。

 

 いずれにせよ厳密に考えると逆にややこしくなります。朝だってそうですね。昼との境は人によりまちまちに使用されています。NHKのアナウンス室編の本が手元にあります。「未明」について次のような表現があった。「放送では、午前0時から3時頃を指す言葉が難しく、『未明』を代用します」。エッ、そんなの初めて聞いたよ、ですよね。辞書と言ってることが違うじゃないのって感じです。教室でも夜が明け切らない前の2,3時間くらいかなと教えていますから。

 

 しかし、調べてみると気象庁が午前0時から3時頃までを未明、午前3時~午前6時までを明け方としているとのこと。報道はこれを受けているらしい。午前0時~3時は「深夜」という印象じゃないかな。昔のラジオの深夜放送もこうした時間帯だった。多くの日本人はこの時間帯を深夜と認識しているのでは。そもそも辞書がそうだし。

 

 深夜は午後10時から明け方までを指す言葉とNHKのアナウンス室編の本は言いますが、辞書には「夜更け」程度の説明しかない。労働基準法では深夜労働の時間を午後10時から午前5時と定義しています。風俗営業法や青少年保護育成条例など法的には様々な定義がなされています。それは当然で、定義しなければ法的客観性は保てませんからです。しかし、「深夜」は市民的常識では0時から午前3時くらいが適当ではないかと思うのですがどうですか。まあ、朝が早い、パン屋さん豆腐屋さんが起きる頃までが「深夜」かなと。

 

 ふだん、何気なしに使用している言葉も色々な角度から考えると、結構あいまいであることが分かります。法律や学問は厳密に定義しなければなりませんが、わたしたちふつうの市民は感覚的に慣用的に使用しています。

【塾長コラム】

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